著者は女性で ALANNNA COLLIN 原題は "10%HUMAN" 。 これは直訳すると "1割人間" なるほど。 なので日本版タイトルは "あなたの体は9割が細菌" なのですね。
タイトルで 「言いたいことはだいたいわかった」 となるのですが、読むとやはり感動します。
私達の 「知らなかった事実」を 視点を変えた見方で 簡単、軽く紹介してあるので、気分も重くならず疲れません。 帯の 「肥満も アレルギーも うつ病も 微生物が原因だった」 その理由を いくつかの研究者、事例を上げて紹介しています。 →納得。 現代病とも言える 「肥満」 当たり前の「食べ過ぎ、運動不足」を、ひっくり返す細菌感染 の可能性を、本書では述べている。 →これも納得。 哺乳類、のみならず生物の遺伝子を操作し、脂肪を蓄積させている可能性を "アデノウイルス36" は示している。 抗生物質と人類史の 肥満という切り口からの 展開はほ~なるほど!と唸る。 好感が持てるのは、抗生物質を否定していない内容だ。 多くの人類の命 を救ってきたのも、また抗生物質の業績 であることも述べている。 そして近年、ヨーグルト に代表されるように、プロバイオティクス商品が 需要を伸ばしてきているのは、抗生物質に代表される "アンチバイオティックス" 花盛りの時代が、「耐性菌」の出現などに示されるように、そろそろ限界を迎えつつある その予兆ではあるまいか。 この本を読むと 到来する 「次の時代」 の予感を 感じさせてくれます。 活字は細かいですが、語りも 専門用語も重くなく、力まずリラックスして読める著書です。 「一気読み」も「合間読み」も叶う良書です。